高校時代の同級生の女の子のお話しです。
性格的には大人しく、細身のストレートの長い髪の女の子です。
苗字がとても素敵で印象的でした。
私は一緒に遊びに行くような間柄でも無かったのですが、皆と仲良く話すこともある。そんな関係性でした。
ある日の朝、担任の先生が少し遅れて教室に入って来ました。
その瞬間、彼女が自殺した、と何故か分かりました。
頭に浮かんだと同時に私はそれを口にしていました。
それまで一緒に喋っていた後ろの席の同級生が「え?」と言った直後、先生は決意したように前を向き、震えながら言葉を発しました。
昨日、〇〇さんがご自宅で亡くなりました
その言葉は衝撃的で、悲鳴や泣き出す声が聞こえました。
続けて先生は「自殺でした」と呟きました。
私は皆より、ほんの少しだけ早く彼女の死を知りました。
そして数日後に彼女が夢に出てきました。
何も話さず。でも笑っていました。
命日には友人たちとご自宅に伺ったこともあります。
その時はいつも彼女の笑顔が浮かんできました。
若くして終わってしまった彼女の生涯。
ご冥福をお祈りいたします。