鑑定にいらっしゃる方々が抱えるお悩みは、本当に千差万別です。
仕事、恋愛、家族、将来のこと…。どの悩みも、その方にとってはかけがえのない、大切な「今」を形作るものです。
そして、私が鑑定の中で一番大切にしていること。それは、「心に寄り添う」ということです。
「当てる」ことは大切です。占い師ですので、それが無いと、お客様は私の言葉を聞いてくれません。
しかし、私が本当に大切にしていることは「当てる」ことの「その先」や「今どう考えるか」だったりするのです。
占いの役割として、「未来を予知する」「問題の解決策を示す」という側面はもちろんあります。
タロットカードや星の配置が示すサインは、時として驚くほど的確に現状や未来を映し出します。
ですが、本当に大切なのは、その「結果」だけではありません。
たとえば、カードが厳しい結果を示したとします。そのとき、ただ「これは難しいですよ」と伝えるだけでは、その方の心はさらに冷え込んでしまうかもしれません。
私の考える「寄り添う」とは、その方の感情の「温度」を理解しようとすることです。
不安で凍りつきそうな心には、温かい言葉という毛布をかけて差し上げたい。
怒りや悲しみで荒れている心には、静かに波を受け止める岸辺のような存在でいたい。
「あなたは今、こんな気持ちなんですね」「そう感じて当然です」
まず、その感情を否定せずに受け止めることをしたいと思っています。
誰にも言えなかった気持ちを、そっと解放する場所。
私たちの心の中には、誰にも見せられない、言えない感情が必ず存在します。
「こんなことを悩むなんて、おかしいかな?」 「私が悪いのかな?」
そうやって、ギュッと握りしめて閉じ込めてしまった気持ち。
鑑定の時間は、その固く握られた手をそっと開いてもらうための時間だと感じています。
タロットやホロスコープは、その「開かれた心」を映す鏡です。カードを通して、私たちが語り合っているのは、実はご自身の本当の気持ちなのです。
「この先どうなりますか?」という質問の裏には、「この不安から解放されたい」という切実な願いが隠れています。
私は、単なる「占い師」ではなく、その願いを叶えるため、不安を和らげるために、一緒に未来への一歩を踏み出す「伴走者」でありたいと願っています。
皆さまの心が少しでも軽くなり、前を向くためのヒントが見つかれば、これ以上の喜びはありません。