人っていうのは、本当の意味での恩人を忘れてしまうことがあります。
私はこの事象に対し、以前からとても憤りを感じます。
今まで助けてきてもらっておいて、最後に少しだけ助けてくれた人に感謝する。
そりゃ、その人にも感謝すべきですが、最も感謝するべきなのは今までずっと助けてくれてきた人。
恩人は誰だって話なんです。
では、例をあげてご説明しますね!
★ケース1★
仕事でずっと助けてくれていた部下。
色んなことを先回りし、その人の負担を軽減すべく動いてくれていた。
その人が休みの日に会社の人たちと遊びに行っていても、その部下は後のスケジュールを考えて休日出勤をしてくれていた。
その人は自分が遊んでいることの後ろめたさや、その部下のおかげでスムーズに仕事がまわっていることに対して、どこかでおもしろくなかった。
だからこそ、休日出勤などもして欲しくなかったし、その部下がそこまでしなくても自分の持っている仕事はきちんと出来ると信じていた。
ある日、部下は過労でダウンしてしまう。今までの無理がたたったのだが、その人は「健康管理も出来ないのか。意識が低すぎる。それも出来ないのなら無能だ!」と罵った。
そして、右腕の部下がいないことで、たちまち仕事が滞っていく。
泣き言を会社の人に言いまわった挙句、色んな人が少しずつ助けてくれた。
その人は助けてくれた人たちに感謝した。ほぼ仕上がっている仕事だけども、自分では出来なかったから。
この人が感謝をしたのは最後に少しずつ手伝った人たちのみ。
逆に体調不良でダウンした右腕の部下のことは恨みました。
その部下がほぼ仕上げていたから、他の人が少し手伝えば出来たのです。
この人にとって恩人はやはり部下だと思います。
もちろん、自分の無能さから手伝ってくれた人たちにも感謝は持つべきですが、恨むのは自分の無能さであり、部下ではありません。
人は大切なことを忘れがちで、直近のことばかりになるシングルタスクのような人も多いです。
それは仕方ないにしても、感謝を持つということと、その相手の比重をいつも意識しておくべきです。